私は学生の頃から、英語そのものは好きでした。
でも学校で勉強する英語って、読むことはできても、話す方は全然ダメでした。
私は留学経験もないし、英文科の大学出身というわけでもありません。
もともと歌が好きだった私は、ボイストレーニングをしていた時期があります。
パフォーマー、メルディス・モンクさんのワークショップに参加するため、英語もできないのに、単身でNYに飛び立ったこともありました。
参加者はネイティブ・スピーカーばかりで、日本人は私一人だったんです。
本当に英語が全然通じなかったんですよね。
ワークショップの受付の人に、「あなたの仕事は何ですか?」と質問されました。
でも「job」とか「work」を使わないで、「occupation」ってきいてきたんです。
それで全然、意味がわからなくて・・・
今だったら、TOEIC頻出単語だから、パッとわかるんですが。
当時の私は、キョトンとした顔をしていました。
受付の人は一生懸命「job!job!your job」って説明してくれて
編集者だった私は、「editor」と答えました。
でも発音が悪くて、通じなかったみたいで。
「わかんないな~」っていう感じの表情でした。
やりとりするうち、「わかった!」という顔をして、「educator」と書類には書かれたんです。
「Education」が「教育」で、「educator」は「教育者」という意味なんですが。
そのワークショップでは、みんなで作品を作るのですが、英語が流暢な方ばかりでした。
「OK?」ってきかれても、私は返答に困っていました。
そんな私をみて、「オー!道は長い」という反応が返ってくることもしばしばありました。
合宿形式のワークショップでNY滞在中は、あまりにも英語が通じなさすぎて、情けないやら、寂しいやら。涙がポロポロ出てくることもありました。
それでもNYで出会った人たちは、みんな優しくて、あったかい方ばかりでした。
そういえば私が小さかった頃、国際結婚をしている親戚がいたことを思い出します。
アメリカの人と結婚して、日本で英会話教室をやっていたんです。
当時はまだ国際結婚が珍しかった時代で、田舎ではすごく目立っていました。
私の妹も、ドイツ人と国際結婚したんですよね。
海外の文化に、当時から憧れみたいなものがありました。
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